2019年10月13日

本土で引き取る4

[基地引き取りは、決してエキセントリックな
主張ではありません、米軍基地が必要なら
国民全体で公平に負担するのは当然のこと
です]




[安全保障が日本全体に関わることを
知らぬ者はいない

米軍基地の大半が、かつてわれわれの先祖が
滅した琉球民族の住む島に置かれている
ことも、知らぬ者はいない

だからこそ、われわれは沖縄から目を
背けてきた、沖縄人は基地で飯を
食ってると思いたい

地政学的要因から沖縄に基地が置かれている
と思いたい

沖縄県民の人権を日々踏みにじめることで
本土の平和が保たれている、などと
思いたくない

人は誰も自らが差別者である、という事実を
認めたくはないのだ

後ろめたさから開放される方法は
一つしかない

日本国の安全保障は日本全体でリスクを負う
ということだ

本土への基地引き取りとは、日本が成熟した
民主主義国家となるために避けては通れない
道なのだ]


A63C56AF-62EE-4D42-B532-280E9DC00CDA.jpg

[0.6%の国土面積の沖縄に70%の米軍専用施設
沖縄の過重負担を表す言葉です

これは、面積の不平等はもちろん、端的に
本土の人間による沖縄の人達への差別を
表しています]



[基地問題は沖縄の問題ではなく本土に住む
私たちの沖縄に対する植民地主義、差別の
問題だと気付きました

人種差別、部落差別、障害者差別などと
この問題の根は一緒です

どうしたら、この差別をやめられる
でしょうか]





[期待が持てるのは、NHKの沖縄復帰45年の
世論調査で、沖縄に米軍専用施設の約7割が
集中していることについて、「差別的だ」
と答えた人は半数を超え

「沖縄の米軍基地の在り方について
県民の意見を反映すべきか」

という問について「反映すべきだ」​と答えた
人は8割に上がったというデータです

本土側の意識も、沖縄と本土をめぐる複雑な
状況のなか、少しずつですが変わってきて
います

このことは沖縄の人達にとって、わずかでは
ありますが希望なのではないでしょうか]





〜続く〜







posted by ひろ at 23:26| Comment(0) | 気持ち悪い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月09日

本土で引き取る3

この本の興味深いとこは、沖縄に押し付けた
米軍基地を本土で引き取るという本土の人達
の社会運動により書かれた内容であること
です

沖縄の人達ではなく、本土の人達の視点で
書かれています

6C310C61-A946-4902-A4D2-452DCA00C3A3.jpg

2015年に産声を上げた基地引き取り運動は
現在、大阪、福岡、長崎、新潟、東京、山形
兵庫、滋賀、埼玉、北海道の全国10ヶ所に
広がっています

なぜ行動に加わったのか、メンバー達が
その想いを語ります


一部抜粋します


[私たちの国は、沖縄に基地を集中させる
という差別的政策をずっと続けています

そして、この政治的選択が、まぎれもない
暴力として、沖縄の人達の命と尊厳を激しく
傷つけています

この差別的政策を実行しているのは
この国の政府です

しかし、この暴力を根っこで支えているのは
私たち「本土」のマジョリティ(多数派)では
ないでしょうか

沖縄の基地問題は、沖縄の問題では
ありません

それは、米軍基地を欲しながら、自らは
決して引き受けようとしない日本人の
問題です

世論調査をみると、いまでは国民の約8割が
日米安保条約を支持しています

私たちの多くが米軍基地は日本に必要だと
考えているのです

にもかかわらず、米軍基地の大部分は小さな
沖縄に押しこめられており、「本土」の
日本人はそれを「他人事」として知らん顔を
しています

基地は欲しいけれど地元には欲しくない
という自己矛盾を、沖縄に押しつけること
で「解決」する

そんな無責任で恥ずかしい生き方を私たちは
ずっと続けてきたのです]




[私は、沖縄に過重な基地負担が押しつけ
られている現状、暴力によって民意を押さえ
つけながら基地建設が強行されている現状に
対して、ずっとおかしいと思ってきました

そんなあるとき、沖縄のある方から言われ
たのです

「沖縄に米軍基地が集中しているのは本土の
人達が沖縄に押しつけたから、基地は本土で
引き取ってほしい」

唐突にそう言われた私は一瞬虚を突かれた後
心の中に不快感が湧き上がってくるのを感じ
ました

「本土が押しつけたって? 誰も押しつけちゃ
いないよ、そもそも自分が生まれる前から
基地は沖縄にあったし、沖縄の基地負担軽減
に協力してというならまだしも、引き取れ
とはどういうことだ」

しかし、このとき言われた言葉は、私の頭を
離れることはありませんでした

そして、その後、沖縄についていろいろと
勉強する中で、それまで自分が見ていた
「沖縄の基地問題」とはまったく違うものが
見えるようになってきました

われわれ本土の日本人は、過去から現在に
至るまで、さまざまな形で沖縄を利用して
きたと思います

武力を背景に無理やり琉球王国を滅し、日本
の一県に組み込んだ「琉球処分」

沖縄を本土防衛のための「捨て石」にした
沖縄戦

自らの主権回復と引き換えに沖縄を米軍統治
に差し出し、高度経済成長を謳歌した戦後の
歩み

そして、もともと本土にあった米軍基地の
沖縄移転を含む、沖縄への集中

沖縄の米軍基地問題とは、本当に沖縄の問題
なのか、沖縄の意思とは無関係にわれわれ
本土の住民の意思で、沖縄に負担の集中を
強いているのではないか

そうでないなら、なぜ、本土の圧倒的多数は
「日米安保条約賛成・米軍駐留やむなし
でも自分の住むまちに基地が来るのは反対」
という姿勢を貫くことで、「沖縄県内への
基地負担の集中」という結果を引き起こし
維持し続けているのか

軍事的に沖縄に置く必要のない海兵隊の
大部分を県外に置くことなく沖縄に押し
つけているのは、誰なのか

日米安保を支持するなら、米軍の日本駐留を
容認するなら、基地の負担は本土の人間も
平等に負うべきではないのか

沖縄にだけ過重な基地負担を負わせて
知らん顔するのは差別ではないのか

私は、沖縄で起こる基地の被害に気付き
ながら何もせず、沖縄に理解のある顔を
しながら

「沖縄の基地負担を分かち合ってください
と頼んでくるならまだしも引き取れとは
何事だ」と考えてきた自分は、沖縄に対する
立派な差別者であり、基地の押しつけ者
でした

私は、沖縄に過重な基地負担が集中する現状
は本土の人間の意思がつくり出したものだと
考えています

だとすれば、それを止めることができるのも
本土に住むわれわれに他なりません

「基地引き取り論」に対しては、賛成・反対
いろいろな立場があると思いますが「沖縄の
基地問題」ではなく「自分の基地問題」と
して考えてみませんか

そして、自分なりの答えを出してみませんか




〜続く〜

posted by ひろ at 19:29| Comment(0) | 気持ち悪い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。