そして家を修繕・維持管理していくお金も
安ければ安いほどいい
そういう考え方なんです、だけど自分が
そうだから他の人達もそうかといえば
全然そんなことない
むしろ、スクラップ&ビルドが大好き
造って壊して、造って壊してが大好き
新築して解体するまでのサイクルが
早すぎる
まあ、新築して解体するサイクルが
早ければ早いほど建築業界は潤います
例えば
新築造って3,000万円、30年後に解体して
300万円、そしてまた新築造って3,000万円
そして30年後に解体で300万円
これで60年間の合計額は6,600万円
次に
新築造って3,000万円、60年後に解体して
300万円
これで60年間の合計額は3,300万円
全然違う! 金額が全然違う!
凄く雑な計算ですが、60年間で1度
だけ家を造るケースと、60年間で2回
家を造るケースでは金額が月とスッポンポン
長持ちしない家は、基本的に建築業界は
生唾ごっくん、股間あちこーこーで大歓迎
設計事務所も新築で設計料、解体して
新築でまた設計料というように、仕事が
増えて困らない
設計事務所も長持ちしない家は、本音では
ありがたいと思っているんじゃないかな
しかしながら世の中には天邪鬼な人がいて
長持ちする家しか造らない、なんて血迷った
ことを言う建築会社や工務店、設計事務所
があるんだよね
そういう人どこにもいるでしょ、大きな
ものに巻かれないで刃向かうバカが
石垣島の家はより短命に、より短命に
という流れになっているのは間違い
ないです
この流れはしばらく変わらないでしょう
だって短命な家って魅力的なんだよな
どう魅力的なのか
例えば、20坪で2,000万円のコンクリヤーと
20坪で1,400万円の軽量鉄骨、どっちの
構造で新築住宅造りたいですか?
やっぱり1,400万円の軽量鉄骨に惹かれる
のが島の人間ですよ
600万円もコンクリヤーより安ければ
島の人間は大興奮ですよ、鼻息も荒く
なるってもんですよ
だがしかし、この600万円の差を見せつけ
られてもなお軽量鉄骨を選択せずに
コンクリヤーを選択する島の人間もいます
何故か?
台風が怖いからか、それとも
金持ちだからコンクリヤーなのか
それとも設計士にそそのかされたのか
そういう人もいるかもしれませんが
多くの人がコンクリヤーにするのは
長い目で見れば安いということに気づいて
いるからだと思います
やっぱり石垣島というか沖縄では、長い
目で見ればコンクリヤーが安いのは確か
しかしここで1つ疑問が
コンクリヤーが長い目で見れば安いなら
どうして本土のほとんどの家は木造なの?
コンクリヤーが長い目で見れば安いなら
本土の人も木造じゃなくコンクリヤーに
しているはずだ
そういう疑問も出てくるでしょう
そして
やっぱり石垣島の人は騙されているんだ
建築会社の陰謀だ、生コン会社が裏で
牛耳っているんだ
金額の高いコンクリヤーなんかやめて
石垣島の人達に安い家を!
木造だ! いやもっと安く軽量鉄骨だ!
コンテナだ!
いやもっともっとだ!
海外にはダンボールで出来た建物があるぞ!
石垣島にダンボールの家がないのは
おかしい!
石垣島にダンボールハウスを!
安ければ安いほど、私達石垣島の人間は
飛び付きます!
そんな結論になる人が多数だと思いますが
そう物事は単純ではないですね
安ければ安い家ほど、石垣島では本土より
ボロくなるのが早い
それですぐ傷んで、修繕費やリフォームで
お金がどんどん出ていく、こんなに後から
お金が出ていくなら結局コンクリヤーと
変わらない、なんて事になり
30年後にもうボロくなりすぎて解体、
そして新築となれば、もう完全にアウト
60年間で2回も家を造ったら、コンクリヤー
を60年間で1回造るより、めちゃくちゃ
高くなる
60年間、高い金払って軽量鉄骨に住むより
安い金で60年間コンクリヤーに住んだ方が
絶対にいい
先を見通せず、目先の安さにつられて
結局、高い金を払うことになります
まさに、ことわざにあるように
「安物買いの銭失い」となるわけです
特に人付き合いしない私でもいろいろと
聞きます「安物買いの銭失い」になって
しまった家の話です
そんな話を次回
あたりまえ19へ続く